highspec’s diary

ビデオゲーム、ガンダム、映画等々個人的な趣味のブログです

夏だから、昔の思い出を語ろう

今回の内容は夏スペシャルという事で、私が体験した話をしようと思う。
ちなみに今からうん十年前の小学生の時の不思議な思い出話だ。少し長けど聞いて欲しい。

それは小学一年生の夏休みだった。遠くの親戚の家に、電車を使って一人で泊まりに遊びに行くという当時としてはとても冒険だった。車でなら一時間位だったけど、初めて電車に一人で乗ったことで、すこし不安と期待と興奮が入り交じってた。

そこで朝はラジオ体操をし、それから近所の同い年の子達と友達になり、朝から晩まで遊んだりして過ごしてた。

そんな毎日だったが、遠くの親戚が集まってきて、ちょっとお出掛けしようという事で、すこし離れた所に何ヵ所か行った。川下りとか花火とか、そしてとある寺(A寺とします)に観光しに。

不思議な事はA寺で起きた。そこは地元ではそこそこ有名な寺で、観光客も多数来ていた。日差しが暑く、汗をかいたオレはラムネを買ってもらい、ビー玉を落として一気に飲み干していた。
階段を親戚の姉ちゃんと登っていくと、一番高いところに、展望台のような町が見渡せるようになった場所が出てきた。親戚の姉ちゃんが先に行っていたので追いかけて行ったのだが、なんだか気恥ずかしいのか、隣には座らず、違う方向に座って、汗を流しながら景色を見ていた。とても暑い日だった。
そしたら偶然隣に居た女性のグループの人が、オレの横顔を鉛筆でデッサンを描いてくれた。サインとかは読めなかったけど、口を開けて、頬に汗を流しながら遠くを見つめている少年の横顔を画用紙いっぱいに。
ホントは展望台からの風景を描きに来てたみたいだけど、汗だくの純朴な少年が隣に来たので、面白くて描いてくれたらしい。
オレは礼を言い、相手は何も受け取らなかった。この絵は大事にしようと思いながら、皆の元へ戻っていった。
帰りの道すがら、親戚のおじさんに、絵を見せて、良かった、何かお金とかやった方がいいんじゃないの?とか他愛の無い話をしながら、帰路についた。

それから何日かして自宅に戻ってきたのだが、探しても探しても、あの絵が無かった。荷物の中、車の中、親戚の家に連絡してみたり、しかし出てこなかった。親にもしかして捨てた?と聞いたら、そんなものなんて見てないと。しかしどこを探しても、その絵は二度と見つかることは無かった。その時は誰に描いてもらったとか全然手がかりも無かったから、無くしてしまったのかと呆然としてしまった。


さて不思議なのは去年の夏の話である。妹がどこかこの辺で寺社仏閣巡りしないとねだられ、そういえばA寺景色綺麗だから連れてくよと、一緒に行くことになった。少年の時の思い出は色褪せることなく、暑い日差しの中、車を駐車場に止めて歩いて行った。こんな石畳だったなとか、こんな建物あったなとか、昔を懐かしみながら。

そして、階段を登り、さて展望台でも行くか、確かここだよなと歩いたが、歩けど歩けど、展望台なんて無かった。というよりそんな景色を見れる場所自体が存在しなかった。当然展望台なんて有るわけ無かった。あれおかしい、オレは階段上る前にラムネを飲んで、階段を上って展望台に行き、絵を描いてもらった。そしてそれは夢などではないのだ。

色々調べたが展望台なんて元々無かった。寺の人にも聞いたけど、ここは昔からこうですと。寺の入り口にある地図を見ても(大分古くなっている)展望台なんて作れる構造じゃなかった。そして皆は思うだろう、別の場所だったんじゃねえのって。でもこの付近ではそんな規模の寺は存在しないし、そして当時の記憶ははっきりしてるし、あとから親戚に確認してA寺に行ったことは間違いはなかった。

それじゃあの展望台は何だったのか、描いてもらった絵はどこに消えたのか、いまだにわからない。

もしかするとパラレルワールドにでも踏み入れてしまっていたのかも知れないとそこで思うようになってしまった。なんだオカルトかよと思う人もいるだろうけど、そう思うしか辻褄が合わないんだ。

一体何が起こったのか、それは今でもわからない。
落ちなんて特にない。もしでたらめの話なら、もっとエキセントリックに話を盛り上げるよ、

ちなみにあまり特定されると嫌なので、要所要所で話は省いてますが、流れはそのままです。

あんまりとりとめのない話になりましたが、夏なのであの暑い日の思い出を話にしてみました。